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数学系
数学で学ぶこと
学部・学科選びのヒント
理学部や理工学部などの数学科が代表的な数学を学べる学科です。そのほか、数理科学科など、「数」のつく学科で学ぶことができます。
また、応用数学科や応用数理学科などは、文字通り応用数学に力を入れている学科です。ほかに、数理情報学科やデータサイエンス学科など、情報科学(コンピュータ)に必要な数学に力を入れて学ぶ学科やコースを設けている大学もあります。数学が得意でコンピュータに興味のある人は、情報科学関係の学部や学科も見てみるとよいでしょう。ほかに、教育学部の教員養成課程の数学専攻でも数学を学ぶことができます。



数学はあらゆる学問の中で、最も古くから研究され、発展してきた学問の一つです。その起源は、商取引における金勘定、土地の測量、天体観測や暦(こよみ)の作成など、生活上の必要性から生まれたと考えられています。古代の中国、インド、メソポタミア、エジプトで芽生えた数学は、古代ギリシャにおいて論理的な「学問」として体系化されました。特に「幾何学」が発達し、ピタゴラス、ユークリッド、アルキメデスなど、現代の教科書にも登場する数多くの賢人たちを輩出しました。
現代の数学は、伝統的に「幾何学」「代数学」「解析学」の3つに大別され、それぞれが進化を続けています。
幾何学:
図形や空間の性質を研究します。三角形や円などは馴染み深いですが、現代の幾何学が扱う範囲は普通の平面や3次元空間にとどまらず、さまざまな歪みを持った空間や多次元の世界、さらには宇宙の形や素粒子の空間構造にまで及びます。
代数学:
数の性質や関係を研究します。数字の代わりに文字や記号を使い、方程式の解法を探る「古典代数学」から、概念を拡張して数の集まりが持つ構造そのものを研究する「抽象代数学(構造の数学)」へと発展しました。現代のセキュリティを支える高度な暗号理論(数論)にも直結しています。
解析学:
微分積分法を用いて、連続的に変化するさまざまな関数の性質を研究する数学です。この手法は変化の本質を捉えるのに適しているため、物理的な現象(風の吹き方や熱の伝わり方)から社会現象(景気の変動や株価の動き)にいたるまで、幅広く応用されています。
ただし、これらの分類は厳密なものではなく、現代では「代数幾何学」や「確率解析学」といった領域を横断した複合的な数学が盛んに研究されています。さらに、物理学や工学、経済学、社会学など他分野と密着した「応用数学」もめざましく活躍しています。
そもそも理工系の学問で数学を用いないものはなく、経済学をはじめ文理を問わず多くの分野で数学は羅針盤の役割を果たしています。物理学とは歴史的に最も密接で、アイザック・ニュートンが運動の法則を導くために微積分法を発明したエピソードは有名です。最先端の純粋数学は極めて抽象的で、一見すると現実世界とかけ離れているようにも見えます。しかし、アインシュタインの一般相対性理論が「リーマン幾何学」によって証明され、19世紀初頭に生まれた「フーリエ解析」が現代のデジタル音声・画像処理に欠かせないインフラとなったように、数学は人類の文明が一歩先へ進むための「知のインフラ」を先回りして整備している学問なのです。
そして現在、人工知能(AI)やデータサイエンスの爆発的な普及によって、数学の重要性はかつてないほど高まっています。AIの根幹である機械学習や深層学習(ディープラーニング)のアルゴリズムは、すべて数学の言葉で書かれています。膨大なデータから法則性を見つけ出す「確率論・統計学」、ニューラルネットワークの計算を制御する「線形代数」、AIの予測精度を極限まで高める(最適化する)ための「微積分」など、高度な数学的理論こそが、最先端AIの進化を支えるエンジンそのものです。数学は単なる過去の学問ではなく、未来のデジタル社会のアーキテクチャ(構造)を設計する、最も刺激的で無限の可能性を秘めた学問です。
AIは情報科学系統もご参照ください。