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法学

法学で学ぶこと

法学とは、文字通り法や法律について学ぶ学問です。

法とは、物事に秩序を与えているものや人間にとっての根本的な規範といった意味で、法律とは社会生活の秩序を維持するために、国家などが定めた規範のことです。つまり、人間にとっての規範とは何かを考えた上で、国家などによって決められた規則が法律というわけです。法律は、その法律が適用される社会に属する人はそれを守らなくてはなりません。法律を守ることは同時に、自分自身の生命や財産、権利が守られることでもあります。

法学関連の学部学科では、そもそも法や法律とは何か?法律によって何を定めるべきで何を定めないべきか?法律の考え方、といった法や法律の基本について学び、考え、そして憲法、民法・刑法・商法・民事訴訟法・刑事訴訟法のいわゆる六法をはじめとするさまざまな法律の内容を学びます。また法律は、人がそれぞれが勝手な判断で行動し、社会が混乱しないようにするためのものである一方、解釈によって幅のある運用ができるようになっています。そのため社会の状況に応じ、法律をどう解釈すればよいかを研究するのも法学の重要なテーマです。また、国際社会の到来によって国際法の研究や外国の法律との比較研究も重要になっていますし、憲法改正の問題、医療技術や生命科学の発展によって生じた脳死や臓器移植に関する問題、インターネットを使った犯罪などかつてはなかった犯罪、少年犯罪の問題など、法律で考えなくてはならない問題は山積みです。個人情報やメディアと法律の問題、知的財産の問題も、最近の法律に関するトピックスです。

法律はこのように社会の変化にあわせた解釈が必要であるほか、改正や新しい法律の制定も必要です。法律という言葉からは堅苦しい印象を受けがちですが、法律は、絶えず変化する社会とともにある、私たちに身近なものなのです。

学部・学科選びのヒント

法学は、主に法学部や法学科で学ぶことができるほか、国際関連の学部学科で国際法について学べるところもあります。法学を専門に勉強するわけではありませんが、経営関係や商学関係の学部・学科で企業経営や金融、会計に関する法律を学んだり、福祉関係の学部・学科で福祉に関する法律を学んだりするなど、各専門分野に関連する法律を学ぶ場合もあります。また近年、「ビジネス法学科」「国際ビジネス法学科」「国際関係法学科」「知的財産学科」など、法律の特定の分野に力を入れて学ぶ学科もできています。

また大学によっては、国家公務員や地方公務員合格に力を入れているところもあります。ほかに、正規の科目以外に就職支援の一環として公務員試験対策講座を充実させている大学も多くありますので、公務員を目指す人はカリキュラムや課外の支援制度を調べてみましょう。

なお、法曹に就くには、法科大学院に進み、修了した後、司法試験に合格する必要があります。法科大学院は、法学部や法学科以外の大学を卒業した人でも受験することができます。

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